膵臓病・潰瘍の方へのサポートの最近のブログ記事

こんにちは。北摂栄養士の島田です。

今回は、短期のスポット利用の方のお話です。

初めてお会いしたのは1年前。
関係機関のケアマネジャーさまから「私の高校の恩師なんです」と
紹介いただいたF様、現役の教師としてスポーツ部の顧問をしていて
すごくアグレッシブな生活をされています。

しかしF様、実は慢性膵炎で脂質をとても少なくしないと
いけない食生活をずっとされてきていました。
膵臓からでる消化液でうまく膵臓の外(十二指腸)に流すことができないみたいで
定期的に膵管のステントを手術で交換されています。

そのような食生活を長くされているので
どのような食材がダメで、どんな調理は気をつけないといけないのかは
だいたいわかっておられました。
しかし、学校の食堂で食べられるメニューは限られ
自宅でゆっくり日々調理をする時間もなく軽食になりやすい状況でした。
慢性膵炎の方は
第一に膵炎を起こさせないように脂質を抑えること。
しかし、脂質を抑えるとカロリーが不足しやすく自然と体重が落ちてしまい
抵抗力もなくなってしまいます。
なので、体重が落ちやすい状態になるのを防ぐためカロリーとたんぱく質を
しっかり摂ることが膵炎の方には大切です。
(詳細は慢性膵炎の食事療養のポイントをご覧ください)
魚・卵・肉や豆類などのたんぱく質源は体にとって
もっとも大切な栄養素ですが、脂質も含んでいるため
たんぱく質をとると脂質もとってしまい、その加減が非常に大切であり
食事管理が大変な疾患です。

脂質を抑えてカロリーを確保できるよう軟菜食で食事療養してもらうことに
なり数回お持ちしたのですが、味が薄すぎて・・・とのことで
継続利用は途切れてしまいました。。。というのが1年前のお話です。

ところが、前日教え子のケアマネジャーさまからまた、Fさまの件で
ご相談いただきました。
「実はFさま、近日中に膵炎とは別で手術をされる予定で現在入院中」とのこと
「それまでに膵炎を発症させてしまうと手術もうまくできないので
 何がなんでも膵炎は起こさせないよう脂質を控えることを
 厳命され、一時帰宅予定」だと。
「短期間だけど、また脂質を抑えた食事を明日から届けて上げてほしい」と
ご依頼をいただきました。

翌日分の追加受付時間は過ぎていたのですが、運よくその日の検食が
脂質制限食でFさまにお持ちすることができ(F様、もっておられます!)
それ以降も手術までの短期間だけお食事をご用意させていただくことになりました。

またご相談いただけたこともうれしいですが
絶対必要な時に、必要な食事サポートを提供できたのはスポット利用でも
素晴らしい利用をしていただけたのではないかと思っています。

Fさまが安心して手術を受けられ、成功することをお祈りしております。

はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

今年一年の北摂の様子は
『食事療養をお届けするのだ』でもご紹介しています。ご覧ください。

こんにちは、めでぃ北摂の島田です。

みんなのブログと同様熱い夏。ワールドカップで意識の外でしたが
いつの間にか、わが阪神タイガースの首位争いが熱い!
マートンとブラゼルの両外国人選手の活躍がすばらしい(^^)
やはり、助っ人は活躍してこその助っ人ですね。

そんな助っ人パワーに感動しながらも
先日淀川区の新規のお客様さまにお会いしてきました。

小柄というよりはやせ型のおばあちゃんK様。
長年膵炎を患っていて、ここ最近は食事量がめっきり落ちてしまい
配食を定期的に利用していただくことで少しでもよくなればと
地域包括支援センターの相談員の方からの紹介でした。

お話しを聞いていくと、先生には油ものはダメといわれていて
一切食べないようにはしているけど、他に何がダメでどう食べていいか
わからなくなってしまって・・・と
さらに、今年の暑さにややバテぎみで食欲もめっきり落ち
低栄養とも判断できるような体型でした。

しかし、朝ご飯をたずねると
「4枚切り食パン1枚。アロエヨーグルト。バナナ1/2本。トマトと鶏肉を煮込んだスープ等」と
しっかり食べられていました。
「しっかり食べられていますね。いいですよ。お昼や夕食はどうですか」と聞くと
逆にお昼や夕食にどれぐらい食べていいのかわからず、ご飯軽い1杯程度におかずを少々だけで
朝よりも少ないぐらい。

「お腹がすくので、たまにおまんじゅうやみたらし団子とか食べたくなるんだけど
 食べていいのか悪いのか分からないから、お腹が空いても我慢してしまうの」と不安げなお言葉が。
「食べてもらって全然大丈夫ですよ(^^)むしろお腹が空くならしっかり食べてください。
 おせんべいやおかきも揚げたものでなければ大丈夫ですから。
 この暑さと体のだるさでは、一回に食べられる量が少なくなってしまいがちですから
 間にゼリーやおやつなども上手に食べて栄養とってくださいね」をお願いしました。

これまでもK様、食事の相談をしたいと思いながらも
(病院の先生は忙しくされているし、食事のことなんか質問するのは気が引けるわ・・・)と
先生には相談できなかったとこぼされました。

そんなお話しを聞きながら、食事摂取量の改善と目安をしっていただくために週3回利用
いただくことに。

その後、ご紹介いただいた相談員の方に報告に伺った際も
「不安の性か食べられてなくて、体重の落ちるのと一緒に生活への意欲もなくなってしまって
 買い物や外出もめっきり少なくなってしまっているの。
 相談にのっていただいて、配食を利用してもらって少しずつでも生活力の回復を目指して
 いきたいと思っているので、これからもよろしくお願いします。」と託されました。
(しっかり療養できるようフォローをさせていただきます)

「大丈夫ですよ」の一言で、すべての不安を払拭できるよう!
マートン、ブラゼル並みの助っ人力を発揮できるよう!!
日々、打率(=お困りの方に会える率)を上げていこうと思いました。

はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

今年一年の北摂の様子は
『もっと☆めでぃ北摂ブログ』でもご紹介しています。ご覧ください。

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