嚥下障害の方へのサポートの最近のブログ記事

1月30日、新しく完成したばかりの北摂オフィス&デイサービス(写真)にて、
社員へのお披露目を兼ねた、勉強会が開催されました。

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勉強会は、嚥下・摂食障害をテーマに「食医とは~知っておきたい口の機能」と題され、
講師には、医療法人美和会 平成歯科クリニックの小谷泰子先生をお迎えしました。


はーと&はあとでは、在宅での食事療養のサポートを理念に掲げ、
1人暮らしの高齢者や生活習慣病患者の方々に食事を提供してきましたが、
その延長線上にある次のテーマは、嚥下・咀嚼が困難な方へも食事を提供することであり、
勉強会の内容は、まさに私たちがチャレンジしようとするテーマにふさわしいものでした。


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会場は3月にスタートする併設のデイサービスを使用し、
約1時間半にわたった勉強会は、真剣で熱気あふれる空気に包まれました。
実際に誤嚥の起こる仕組みを体感したり、
液体が気管支に流れ込む瞬間を動画で見たりと、
より身近に嚥下障害と口腔ケア、そして食事について勉強することが出来ました。
終了後も担当の利用者を思い浮かべた管理栄養士が熱心に質問を続けるなど、
新たなチャレンジが動き始めた象徴的な時間となりました。

(勉強会の内容は柴田管理栄養士のブログでもう少し詳しく紹介しています)

小谷先生には、予定時間を大幅に超えて熱心なご指導を頂き、本当にありがとうございました。

今後とも密に、長くご指導頂けることを願っております。

こんにちは!FFS事業部の柴田です。

12月末から約3週間ほど本社を離れ、神奈川県厚木市で
摂食・嚥下困難者に対する栄養ケアの在り方について研修に行ってきました。
こちらでは居宅療養管理指導の訪問栄養指導を主に行っており
依頼の約7割が摂食・嚥下困難でした。

こちらの管理栄養士の皆さんは、摂食・嚥下困難な方に対して
「吸引以外は何でもやります!」という姿勢で取り組んでいます。
食事前の呼吸リハビリやマッサージ、口腔ケア、食事介助など
アプローチ方法は多岐にわたっていました。

食べる機能は5つに分けられます。
先行期→準備期→口腔期→咽頭期→食道期です。
摂食・嚥下困難の方にアプローチするためには、
このうちどこに原因があるのかを観察し、それに応じた訓練を行います。

例えば、準備期に問題がある場合、
唇を閉じる力が弱い、咀嚼時間が長い、食べこぼしがみられるなどの症状が表れます。
また口腔期に問題がある場合、飲み込んだ後に残渣が見られます。

これらの症状がある場合、
口輪筋や頬筋のストレッチ、舌の側方・上下運動、ブローイング法などを行います。
また、唾液分泌が少ない方には唾液腺を刺激したり、口腔内をマッサージして
唾液分泌を促します。

さらに、体は安定しているか、食べにくい・飲み込みにくい姿勢になっていないかなど、姿勢の確認を行います。
もし不適切な姿勢であれば、クッションや枕で姿勢の調整を行います。

このように、その方に合わせて、食べる準備を一つ一つ整えて始めて食べる準備が整うのです。

摂食嚥下困難の方はただでさえ、噛む・飲み込む力が低下しており
誤嚥性肺炎などのリスクを背負った上で経口摂取に挑んでいるので
摂食嚥下の評価を行うためにはこのような食べるための事前準備が必要不可欠だという事を
目の当たりにしたように思います。

口から食べられる機能が残っているのに、
その機会を失っている人はたくさんいるかもしれません。
また、誤嚥するリスクに気づかないまま、危険な食べ方をし続けている方もいるかもしれません。
その声に手を差し伸べてあげるためにも
「食べる」という事を多方面にわたり広く深く理解し、ケアできる技術が必要だと感じました。

学んだことは余りにもたくさんあり、書ききれませんが
3月にオープンするデイサービスのご利用者様の力になれるよう
日々勉強しなければ!!

不安も多いですが、たくさんの方の笑顔にお会いできるよう
頑張りたいと思います!

はーと&はあと 管理栄養士 柴田満里子

こんにちは!
FFS事業部の柴田です。
先日、久しぶりに学生時代の友人に会ってきました!
全然変わらないという報告やら、結婚・妊娠報告という嬉しい報告やら・・・
いろんな話で盛りあがり、パワーをもらってきました♪
今日から9月!
新しい気持ちで前に進もうと思います★

さて、嚥下・咀嚼サポートサービスの商品ランキング、
今日は、キューピー優しい献立のお粥シリーズです!
前回は区分2(歯茎でつぶせる)での紹介でしたが
今回は、区分3(舌でつぶせる)の商品です。

エントリー商品はこちら!

●やわらかごはん
●やわらかごはん赤飯風
●やわらかおじや鶏とたまご
●おかゆにかける和風カレー
●おかゆにかけるたまご丼の具
●おかゆに混ぜる五目ちらしの素
●おかゆに混ぜる鮭わかめ


1位
●おかゆにかけるたまご丼の具(38kcal,蛋白質1.8g)
理由…出汁がきいていて良い!そのまま食べてもお粥にかけてもおいしい。

2位
●やわらかおじや 鶏とたまご(93kcal,蛋白質2.9g)
理由…優しい味。やわらかくて食べやすい。

3位
●おかゆにかける和風カレー(54kcal,蛋白質2.7g)
理由…お粥でもカレーが食べられるのは喜ばれると思う。


米飯が食べにくくなり、全粥を召し上がっている方はたくさんいらっしゃいます。
全粥は米飯よりも水分を多く含むので
米飯と同じカロリーを摂取しようと思うと倍量の全粥を食べなければなりません。
(全粥は、米飯の2倍の水分が含まれています!)
水分が多い分、全量食べるのは大変です。
結果、米飯と同程度の重量(つまり、カロリーは半分!)しか摂取されないケースが多いように思います。
デイサービスなどの施設でも、
米飯と同じ大きさの茶碗に全粥が盛り付けられている施設が少なくありません。


全粥にしっかり味がついていれば
喫食量も増え、高齢者の低栄養防止につながります。
具に卵や肉・魚が入っていれば蛋白質摂取にもなり
一石二鳥です。

いつも粥が残ってしまう…
そんな方には、「おかゆにかける具」シリーズを
是非ご活用ください★


㈱キューピーのやさしい献立シリーズ(区分3)の新商品
「味わう海鮮シリーズ」を取り扱うことになりました!

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パッケージにも高級感があり、従来のやさしい献立シリーズとは一味違う印象!
1袋(150g)あたり50~80kcal程度、塩分1g程度、蛋白質2g前後です。

はーと&はあとの嚥下咀嚼サポートサービスの会員様には、
担当管理栄養士が嚥下・咀嚼困難な方向けの商品の選定や
栄養に関するアドバイスをさせていただきます。

詳しいサービス内容に関しては
嚥下・咀嚼サポートサービスをご覧くださいませ☆


はーと&はあと管理栄養士
柴田 満里子

こんにちは、京都管理栄養士の辻本です。
蒸し暑い季節ですね。カラッと晴れた日には洗濯物もカラッと良い感じに乾いて嬉しいです♪


さて先日、高齢者の摂食・嚥下機能障害についての講習会に参加してきました。
実際の症例などを聞きながら、先日までデイサービスに食事見学に行ったことなどを思い返していました。

同じ食形態のものを食べていても、人によって、食べる量や速さが異なります。
また認知症の有無・麻痺の有無も異なります。
高齢者は特に個人差が激しいのです。

食べていただく食事そのものもそうなのですが、
食べる姿勢や食環境を整えること、介護者の協力、そして何よりも食事する本人様の『食べたい』の気持ち、
これらが重要なのではないかと感じます!

『食べる人は元気!』
そういえば、気分が落ち込んだ時は食べることもしんどいことがあります。
でも、例え胃ろうをしたとしても、また口から食べることもできるんです。
どうせなら“食べる楽しさ”を感じながら食べていただきたいものです★

また、『よく話す人は食べられる!』
食べる以外に、話すことも携わる口です。
しっかり口をあけて話すことができる人は、食べることができる可能性が高いようです。
何気ない毎日の会話が、とても重要なのですね!

そんな元気の源になる食事を扱う仕事です。
1つ1つ丁寧に取り組んで行き、『食べたい』の気持ちを増強できるようにサポートしていきたいと思います。


講習会では調理実習もありました。
最近では包丁を握ることも少ないですが、学生時代を懐かしく感じていました☆

  

(左手前から時計回りに)
まぐろのセレクル
おろし人参とカッテージチーズのサラダ
ミニトマトの甘酢漬け
コンビーフ缶のカレー
ささみのくずたたき緑和え ジュレ添え
やわらかごぼうの素揚げ
三度豆とズッキーニの素揚げ生姜醤油和え

切り方や調理方法により、どれもやわらかくする工夫を凝らした食事で、おいしく仕上がりました♪


はーと&はあと 管理栄養士  辻本 実希

こんにちは。
FFS事業部の柴田です。

さて、今回は嚥下・咀嚼サポートサービス商品ランキングです!

今回の商品は、
キューピー優しい献立シリーズ UDF区分2(歯茎でつぶせる硬さ)のうち
おかずになるシリーズです。

エントリー商品は次の6品です。
●パンプキングラタン
●鮭と野菜の炊き合わせ
●すき焼き
●貝柱のかきたまあんかけ
●肉団子と厚揚げの和風あんかけ
●エビと貝柱のクリーム煮
●肉じゃが

一袋あたり100g。
カロリーは35~100kcal程度、
塩分0.3~0.9g程度
蛋白質は2.4~5.1g
です。

ランキング結果は次の通りです。
  
第1位 エビと貝柱のクリーム煮
 理由…エビの風味がよく、口たりなめらか。そして美味しい!
      
第2位 貝柱のかきたまあんかけ
 理由…貝柱の風味がよい。おかゆとも相性がよさそう。

第3位 パンプキングラタン
 理由…南瓜とミルクのバランスがよく、食べやすい。硬さもちょうどよい。

第3位 鮭と野菜の炊き合わせ
 理由…やさしい味で生姜風味がよい。味のバランスがよい


今回の商品は、比較的どれもたべやすい物でした。

ホタテ、エビなどの海鮮風味や生姜風味が
好評のようですね!


『風味』とありますが、
『五感』について少しお話ししたいと思います。

私たちは、食事する時、
五感をフル活用しています。

風味は、『嗅覚』にあたります。

五感とは、
味覚(塩辛い・甘い・苦い・酸っぱい・辛い)
視覚(色鮮やか、盛り付けが綺麗!美味しそう!)、
嗅覚(風味、香り)
触覚(歯ごたえ、舌触り、温かい・冷たい)
聴覚(食事の時の音…サクッ!パリパリ!)

年齢を重ねるにつれて、
その感覚が低下するので
美味しさを感じにくくなります。

高齢者向けの食事を考える時
つい味を濃くすることを考えてしまいがちですが、
実はそれだけではなく、
風味、口当たり・見た目・歯ごたえなど
他の五感を刺激して美味しさを増す工夫も
とても大切です。
そして、楽しい雰囲気の中で食事をすることも
食欲に関する大切な要素です!

嚥下・咀嚼困難な方のために食事が必要になった時、
刻んだりミキサーにかけたりするのは手間がかかる、見た目が悪い
という印象がありますが、
今は、様々な既製品も発売されて、その手間を省くこともできます。
盛り付け方や器を工夫して見た目を良くしたり、
風味のよい商品を選ぶなどして上手に利用することができれば
バリエーションを増やすこともでき、
食べる方も食事を用意する方にとってもうれしい食卓になると思います。

はーと&はあとの嚥下咀嚼サポートサービスの会員様には、
担当管理栄養士が嚥下・咀嚼困難な方向けの商品の選定や
栄養に関するアドバイスをさせていただきます。

詳しいサービス内容に関しては
嚥下・咀嚼サポートサービスをご覧くださいませ☆

ファシリティーフードサポート事業部
管理栄養士 柴田 満里子

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