嚥下障害の方へのサポートの最近のブログ記事

こんにちは。
ファシリティーフードサポート事業部の柴田です。

今朝、テレビをつけると『テレビ体操』という番組が放送されていました。
つまり、ラジオ体操をテレビで…という番組。
眠たい体を起こすために、テレビに合わせて体操をしてみました。
ラジオ体操をするのは、おそらく小学生以来。
昔と違って、体を振り上げたり、ジャンプしたりする動作で
ふらふらしてしまいましたが、
全身の血行が良くなり、身体が温まる感じがしました。
最近、朝の目覚めがあまり良くなかったので
これから、早朝の軽い体操やストレッチを取り入れて
朝からシャキッと・・・!
を目指してみようと思います☆

さて、現在様々なメーカーで嚥下・咀嚼困難な方向けの商品が開発されています。
はーと&はあとでも、嚥下・咀嚼サポートサービスでいくつか商品を取り扱っておりますが
他社が主催していた業務用の食品展示会に行って、勉強してきました。

30社以上の会社のブースがあり、たくさんの商品の展示がありましたが
感動した商品を2つご紹介します。

1つ目は、
『温めても溶けないゼリー状の野菜』です。
ゼリーは様々な素材から作られますが、
よくおやつで食べられるゼリーはゼラチンで固められ、20~25℃程度で溶けだしますし
よく介護食で作られるムース状の食材は、65度以上になると形が崩れてしまうのがほとんどでした。
しかし、この商品は、加熱しても溶けないので、
鍋に入れて煮込むことができますし、
調理する側にとって、加工しやすいというメリットがあります。
また、すりおろした野菜を入れて固められているので
素材の味を楽しむことができる商品だと思いました。


2つ目は、舌でつぶせる『ごぼう天』。
これは、練り製品なのですが、
通常練り製品は塩分が高いので、食べているとのどが渇いたり、
どれも同じ味がするというイメージがあったのですが
この製品は、食べてものどが乾かないし、練り製品独特の弾力がなく、
舌でつぶせるやわらかさがありました。
こんな商品があれば、咀嚼困難な人でも
おいしくおでんが食べられるかもしれません。


この展示会で見てきた商品は、ほとんどが業務用なので
嚥下・咀嚼サポートサービスで取扱いができないのが残念ですが、
この展示会に行って感じたことは、
嚥下・咀嚼困難な方に対するニーズは高まっていて、
それに伴い、やわらかく、そしておいしくする技術が
どんどんと進歩している、ということです。
既存の商品を上手に使うことができれば、
難しい、めんどくさいと思われがちな嚥下・咀嚼困難者向けの食事を
在宅でも、施設でも、簡単に実現することができるのだと実感!

とても面白い展示会でした。

はーと&はあと 管理栄養士 柴田 満里子

こんにちは。
ファシリティーフードサポート事業部の柴田です。

最近、空き時間を利用して
デイサービスでの食事の様子(特に、刻み食、ペースト食を召し上がっている方)
を見学させていただいています。
目的は、嚥下・咀嚼困難な方の現状把握と課題・ニーズの発見のためです。
今日は、その時の様子を少しご紹介します。

訪問したデイサービスは左京区にある施設です。
ちょうどお昼ご飯開始の10分前から見学させていただきました。

食事の前に行うのが、嚥下体操。
早口言葉を発声したり、頬を左右交互に膨らませたり
唾液腺を刺激して、唾液の分泌をよくすることを行っていました。

その様子を見渡しているとふと目についたのが、
体操中も下を向いていて、動きを見せない方が集まっているテーブルです。

もしかして眠っておられる?
身体状態が悪く、嚥下体操を行うことができない?
認知症の方なのか?

嚥下・咀嚼困難な方の食事の様子が見られるかなと思い近づいてみました。
テーブルには5名ほどおり、
3名は自立摂取、2名は1名の介護スタッフによる食事介助によって食事されていました。

食事の形態は、常食、刻み食、ペースト食の方がおられ、
主食は米飯、全粥、ペースト粥と様々です。

まずは一番早く食べ終わったAさん。
89歳、女性、要介護4。車いす歩行の方です。
エプロンを身に着け、スプーンで食事されていました。
食事の形態は、常食、米飯です。

この方は、食事開始5分程度で食事終了。
喫食量10%程度なのに、『もういらん』と言って食事が終わってしまいました。

担当看護師に話を伺うと、
この方は、しばらく食欲がないし、もういらないと言い出したら全然食べないので、
すぐに片付けるようにしているとのこと。
以前より食欲は低下していて徐々に痩せてきているようです。
以前は栄養剤を飲んでいましたが、今は病院からの指示もなく飲んでいないご様子。
栄養状態がとても心配な方です。

わずか5分ほどで終わってしまった食事でしたが、
食器から口に運ぶ間にぽろぽろこぼしたり、
硬くて食べにくいものは、口から出してしまったり…
食事が終了すると、そのままうとうとと眠りについてしまいました。

食べこぼしが目立ったので、机と身体の位置が少し遠かったのかな?
食欲がないのは、食事が口に合わないからなのか?

看護師さんに伺っても、明確な原因がわからないとのことですが、
食べる意欲を持ってもらうことが一番大切で、
どうしたら食べてもらえるのか本当はもっと試行錯誤していけると良いのですが
デイサービスでは、そこまでできていないのが現状のようです。


Aさんとは対象的なのが、その隣にいたBさん。
年齢・介護度不明、車いすの女性。
この方は、器をもって自分の体の近くに運びながら食べていました。
食べるスピードはゆっくりではあるけれど、
50分間、ずっとスプーンを口に運び続けていました。

食欲はあるのだな、と思いながら見守っていましたが
ごちそうさまをした後の器をのぞいてみると
喫食率は、主食で60%、副菜100%、冷菜50%程度でした。

ずっと食べ物を口に運んだている様子だったのに
実際は呑み込みができていなかったのでしょうか。

ちなみに、この日のメニューは
シーフードシチュー、冬瓜の煮物、小松菜のナムル、ふりかけでした。

%E3%82%B7%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%BC.JPG
シチューは食べやすいメニューなのですが、
メインの具である海老が少し大きくて食べにくかったこと、
また小松菜のナムルは、小松菜の筋が残っていて食べにくかったことが
食事における問題点だったと感じています。
Bさんを見ていると、
時間をかけても自力で全量摂取するのは難しい場合があるということ事を
目の当たりにしたように思いました。

嚥下・咀嚼困難な方、および食欲低下の方に
しっかり召し上がっていただくための食事の条件として
まず、食べていただける形態(軟らかさ、大きさ、なめらかさなど)であること
そして、食べたい!と思っていただけるもの(見た目、香り、ボリュームなど)だと思います。

もちろん、個人の嗜好の問題もありますが、
提供させていただいているメニュ―の内容やバリエーションの面において
実際に食事の現場を見ることによって、
より食べていただく方の感覚に近い食事の提供を目指していけるのではないかと感じました。

よい商品を作り上げるためにも、もっといろんな声を拾っていきたいと思いました。


はーと&はあと 管理栄養士 柴田満里子

こんにちは。
FFS事業部の柴田です。

さて、今回は嚥下・咀嚼サポートサービス商品ランキングです!

今回の商品は、
キューピー優しい献立シリーズ UDF区分2(歯茎でつぶせる硬さ)のうち
主食になるシリーズです。

エントリー商品は次の6品です。
●チキンライス風
●おじや親子丼風
●おじや鮭大根
●おじや牛すき焼き
●おじや鶏ごぼう
●けんちんうどん

一袋あたり160g(けんちんうどんは120g)。
カロリーは100~150kcal程度、塩分1.0~1.7g程度
です。

%E8%A9%A6%E9%A3%9F%E4%BC%9A2.JPG

ランキング結果は次の通りです。
  
第1位 チキンライス風
 理由…自宅での調理が難しい物が商品化されると嬉しい、
      洋風の嚥下食はめずらしい、見た目がきれい、おいしい

第2位 おじや親子丼風
 理由…味付けがやさしい、おいしい、色合いもよく飽きにくい

第3位 おじや鶏ごぼう
 理由…具の種類が多い、おいしい、ごぼうの風味がよい、素朴でだれにでも好まれる味


今回の対象商品は
白粥だと食が進まない、また白粥に飽きてきた方に
目先を変えるために利用していただきたい商品だと思いました。

試食しながら
「どの商品もそこそこおいしい」
「ランキングを付けるのがむずかしい」
「これは好みの問題かな」
という声が多数上がっていました。

ですから、利用していただく方の嗜好に合わせて選んでいただければ
満足していただける商品だと思います!

たまにはうどんが食べたい!という方へは
「けんちんうどん」もおすすめです。
うどんも小さく刻まれているし、スプーンでも食べられる商品です。


商品選びの参考になさってくださいね(^_^)/


はーと&はあとの嚥下咀嚼サポートサービスの会員様には、
担当管理栄養士が嚥下・咀嚼困難な方向けの商品の選定や
栄養に関するアドバイスをさせていただきます。

詳しいサービス内容に関しては
嚥下・咀嚼サポートサービスをご覧くださいませ☆


我が家では塩麹を作成中です☆
(分量)米麹 220g 塩 65g お湯(50度) 350g程度
塩麹ができるまで毎日1回かきまぜて放置。
これを約2週間続けるだけで塩麹が出来上がります(^_^)/

食材の10%程度の分量の塩麹を入れて1晩ほどつけておくと
その食材の旨味が増し、更に酵素の力でやわらかくまります☆
使い方も簡単なので、ぜひご家庭でお試しください♪
ちなみに、今「はあとバランス」の新しいメニューに、塩麹を使ったメニューを考案中で、7月から導入予定です!

ファシリティーフードサポート事業部
管理栄養士 柴田 満里子

こんにちは。
FFS事業部の柴田です。

ゴールデンウイーク最終日に、
友人と岩盤浴に行ってきました!
たっぷり汗をかいてリフレッシュ♪♪
そのおかげか、お休みが明けた今でも
五月病にかかることなく元気にすごしてしています!

さて、今回はFFS事業部内で最近感じたことについて書きたいと思います。

FFS事業部では、主にデイサービス(通所介護)に食事を提供させていただいています。
提供方法は主に、クックチル(関西圏)またはクックフリーズ(主に関東圏)があり
地域によって提供方法が異なります。

4月から新たにお取引を開始するデイサービスが増えたり、
今までお取引がなかった小規模の特別養護老人ホームなど入所施設への食事提供も始まったりとFFS事業部のあり方も進化しつつあるようです!

そんな中、昨日、とある東京のデイサービスから
「ペースト食の提供はできないか?」といったお問い合わせがありました。

現在では、基本的にペースト食の提供はしていません。

ですから、既存の施設様には
嚥下・咀嚼PJで取り扱っているレトルト食品をお届けし、
施設で温めて提供していただくケースが多いです。
現状としては(株)三和化学の「ブレンダー食ミニ80g×10袋の詰め合わせ」という
レトルトの商品を注文していただき、
2,3品を1食分として食べていただいていることが多いです。

この東京の施設は、「来週末までに大至急!!」ということだったので
他施設と同様にブレンダー食ミニをご紹介させていただき
検討していただくことにしました。


ペースト食を必要とする他の施設では
ずっとブレンダー食ミニのセットを注文されることが多く
他の商品を注文されるケースはゼロのようです。

もちろん、在宅と同様、その他の商品も多数扱っていますし
一部の施設では他の商品をしっていただこうと
試食会も開いているのですが、なかなか注文がないようです…


私はまだ、直接食べている現場をじっくり見たり、直接介護スタッフの声を伺っていないので
現状の把握がまだ足りませんし、
もしかしたら喫食している人は頻繁に入れ替わっているので
種類はさほど必要ないのかもしれません。

でも、もし喫食している人がずっと同じ方だったとしたら
デイサービスに来るたび毎回ブレンダー食を食べているというのは
食べる楽しみはほとんどないのではないでしょうか?

デイサービスに通う場合、週2回程度通う方が多いので
さほど問題ではないのかもしれませんが
やはり少しでも食べる楽しみを感じていただきたいものです。


これを機に、ペースト食を食べている施設の現状や
施設様にできるよりよい提案はないのか考えてみたいと思いました!


まだまだ勉強不足だと感じる日々です。
広くアンテナを張って、情報収集していきたいと思います。


先日、
(株)田中ビジネスサポ―トの「すむーす食」の製造現場を
見学させていただき、たくさんの商品を試食させていただきました!

*「すむーす食」は冷凍保存なので、
嚥下・咀嚼サポートサービスの中で取扱っていません。

ファシリティーフードサポート事業部
管理栄養士 柴田 満里子

こんにちは、京都管理栄養士の辻本です。

少し前になりますが、ヘルパーさんを中心に『嚥下機能に低下について~口から食べる楽しみを感じるために~』をテーマに、勉強会を行いました。
デイサービスの職員さんも数名参加して下さり、 “施設向け食事提供サービス(ファシリティーフードサポート事業部)”で担当されている、柴田さん・粟田さんが同席してくれました。
身内がいると、いつも以上に緊張は倍増っ!…ちゃんと話せていたか、心配です。


まずは、嚥下機能が低下するとなぜいけないのか?
①栄養不良:脱水症、低栄養、やせ
②誤嚥:呼吸器合併症(肺炎・無気肺)、窒息
③食べる楽しみの喪失:QOLの低下
これらを防ぐために、どんな症状に注意しないといけないのかを知ることで、見るべき点がわかり、注意して観察することができます。
例えば、むせ・咳が多かったり、いつまでもモグモグしていて飲み込むことができなかったり、食後にがらがら声だったり…。
他には、食べ始める時に食事に集中できる環境がなかったり、食欲低下・体重低下が起こったり、食事時間が長くなったり…。

嚥下機能の状態は日々変化します。
ご家族やヘルパーさん・デイサービスの職員さんなど、高齢者の周りの環境にいる方が、少しの変化に注意して観察したり、ひと工夫することで、嚥下機能が低下した方でも、安心して安全に、口から食べる楽しみを損なうことなく、豊かな生活を送っていただくことに繋がります。

また、そもそも口腔の役割とは何なのでしょう?
①食べる
②話す
③呼吸する
そのため、普段からの会話もアセスメントに繋がります。
特に食事前には準備運動の1つとして、会話すると大変良いです。
よくデイサービスで食事前に歌ったりしますよね。それも1つです。

勉強会の最後には全員でトロミをつけました。
トロミをつけたキザミ食は、そのままで食べるよりも飲み込みやすいことを感じていただいたり、逆にトロミをつけ過ぎた水分を飲むことが結構しんどいことなどを、感じていただきました。
普段接する高齢者の方の気持ちに少し近づいていただけたようです。


以前に参加した講習会で、「75歳以上の高齢者は嚥下障害を伴っていると思って接すること」と聞いたことがあります。
ブログには書ききれないことがまだまだたくさんあります!
伝えたいこともたくさんあります!!
なかなか在宅でサポートしてくれる管理栄養士はいないものです。
困った時には、一度ご相談下さいませ★

来年度も気持ち一新、がんばりたいと思います!
これからもよろしくお願いします☆


はーと&はあと 管理栄養士  辻本 実希

このブログを購読する

9人の管理栄養士プロフィール

  • 山村 豊美「」
  • 大都 宏子「」
  • 島田 天心「」
  • 松政 千佳子「」
  • 宮川 曜子「」
  • 辻本 実希「」
  • 柴田 満里子「」
  • 藤本 祥代「」
  • 小山 祐子「」