嚥下障害の方へのサポートの最近のブログ記事

こんにちは。
ファシリティーフードサポート事業部、管理栄養士の柴田です。
部署異動から約半月、新しい環境にも慣れつつあります。
まずは新しい事業部を理解するため、
今は営業メンバーに同行し、お客様であるデイサービスを訪問したり、
提供している献立作成業務などを引き継いだりしています。
今日は、関東圏内を中心に提供している『はーとバランス』の
製造委託先がある福井まで行ってきました。
“福井県だからできること”に対するこだわりや
新しい事業のビジョンについてなどの話し合ったり、
春らしいメニューとして提案したソラマメや菜の花を使ったメニューを試食したり…
今は新しいことばかりです。


さて、3月から、私も嚥下・咀嚼プロジェクトメンバーとして活動させていただくことになりました!
昨年スタートした『嚥下・咀嚼サポートサービス』で取り扱う商品の選定は、
嚥下プロジェクトメンバーが中心に行っています。
嚥下・咀嚼サポートサービスとは、管理栄養士がご利用者様の嚥下状態に合わせ
各種メーカー様の商品の中からご利用者様に見合った商品を選定、
各種とろみ剤や栄養補助食品などの使い方など、
嚥下困難な方が在宅で過ごされる際のお食事に関するトータル的なアドバイスをさせていただきます。
取り扱っている商品は嚥下食ピラミッドに対応しているもので200種類以上。
とろみ調整剤、濃厚流動食なども合わせると500種類程度にもなります。

こんなに商品があっても、選べない!!

そうお困りの方のために、はーと&はあとの管理栄養士で試食し、
勝手にランキングをつけさせていただきました!

第1回目はブレンダー食((株)三和化学)です。

DSCF0164.JPG

この商品は嚥下食ピラミッドのL3に該当します。
(L3とはペースト状やピューレ状のもの)。

今回試食したブレンダー食は10品。
かぼちゃの含め煮、
すきやき、
里芋といかの煮物、
ひらめの甘酢あんかけ、
鰹の生姜煮、
肉じゃか、
筑前煮、
ビーフシチュー、
大根のそぼろ煮、
野菜のクリーム煮
です。

1袋80g で梱包されており、カロリーは35~110kcal、塩分は1g以下になっています。

ランキング結果は以下の通りです☆

1位、大根のそぼろ煮   
理由:生姜の風味がよく、味もおいしい。あっさり味なので他の料理とあわせやすそう。 

2位 かぼちゃの含め煮 
理由:舌触りがなめらかで味がおいしい。

3位 かつおの生姜煮  
理由:生姜の風味がよい。後味が良い。

後味が良いもの、舌触りがなめらかなもの、生姜の風味がする商品が割と人気でした。

実際にお食事をご用意される場合は
ブレンダー食を1~2品と、プラス1品スーパーで簡単に買える食材とを
組み合わせて献立を食べると見た目や味にメリハリをつける事が出来ます☆

L3にあたる食べ物は
全粥、重湯、とろろ汁、ポタージュスープ、スクランブルエッグ、つぶしバナナ、
ポテトサラダやさつま芋煮・トマトをペースト状にしたもの・・・
などがあります。

参考になさってくださいね(^o^)丿


今後月1回の頻度で、他の嚥下・咀嚼困難な方向けの商品ランキングを
ご紹介していきたいと思います!


ファシリティーフードサポート事業部
管理栄養士 柴田 満里子

こんにちは。管理栄養士の宮川です。
急に寒さが厳しくなってきました。
風邪がはやっているようですが、皆さんは大丈夫ですか?
私はすでに風邪ひいてしまいました。油断してました。
早寝早起きで、早く直します!


さて、先日、ケアマネージャーのI様からの依頼で、
勉強会の講師をしてきました。
I様の事業所は、地域で介護予防の為に教室を定期的に開いています。
今回は、食事がテーマで、特に嚥下について話してほしいとのことでした。

はーとでは、4月から新しく、嚥下咀嚼サポートサービスが始まっています。
その周知の為、以前、I様の事業所にも伺っていたのですが、
それを思い出して声をかけてくれたんです。


勉強会の参加者は10人ほどで、地域の方と、I様の事業所の方が集まりました。
参加者の1人の方のお宅での開催で、和気合いあいとした雰囲気です。

なぜ飲み込みにくくなるのか。
どんな様子があれば飲み込みにくくなっていることが疑われるのか。
食べ物が間違って気管にはいり肺で炎症をおこしたらどうなるのか。
と、順を追ってお話ししました。

実は、参加者の中に、誤嚥性肺炎で入院した方がおられました。
見た目にも若い方だったので、驚きましたが、ご自分から体験を話してくれました。
寝ている間になったようです。
しばらくは絶食で、徐々に訓練して食事の段階を上げて言ったようです。
今はほとんど家族と変わらないものを食べておられるようです。

不顕性の誤嚥性肺炎は、食事後時間がたってから起こる可能性があるので、怖いものです。
予防の為には、食後の口腔ケアを必ずする等しないといけません。
が、唾液でもなることがあるようです。

後半は、食事の時の注意、調理の時の工夫、を中心に具体的にお話しました。
皆さん真剣に聞いてくださいました。

最後に参加者の方もいっしょにトロミ剤を使ってもらい、トロミをつくってもらいました。そして濃いトロミと薄いトロミの試飲をいっしょにしてもらいました。

トロミがダマになってしまい「かき混ぜなあかんの」、濃すぎるトロミに「うわ~これは飲みにくいね」など、楽しそうな様子でした。
トロミを作りながら、「うちの旦那も調子が悪い時だけ使っているわ」と言っておられる方もいました。お聞きすると、ご主人の介護をされているようです。日によって飲み込む力が変わるようです。少ししんどそうな様子も感じました。

そんなこんなで、勉強会を終えました。

介護をしている人、介護をしていない人、介護をされた事がある人、みんなそれぞれの事情をかかえていました。皆さん、よかったわ、ありがとうね、と言ってくださいました。

今回の勉強会では、私が教えるばかりでなく、参加者から体験談を話してもらったり、意見を聞いたり、質問をもらったりする時間が多くありました。
地域の方でよく知っている同士だから話しやすい雰囲気だったんだと思います。

準備するにあたり勉強したのはもちろんですが、勉強会中も、勉強させてもらいました。
こちらこそありがとうございました!
この体験を、また次出会う方への相談に生かしていきたいです。


はーと&はあと 管理栄養士 宮川 曜子

こんにちは。京都管理栄養士の寺田です。
11月になりましたね~!
少し寒さを感じますがさわやかな秋晴れも多く、心地よいですね☆
今の心地よい天気がもう少し続いてほしいです!

さて、はーと&はあとは、今年から
嚥下困難・咀嚼困難の方のためのサポートサービスが始まりました。
このサービスでは、管理栄養士がご利用者様の嚥下状態に合わせて
各種メーカー様の商品の中からご利用者様に見合った商品を選定、
各種とろみ剤や栄養補助食品などの使い方など、
嚥下困難な方が在宅で過ごされる際のお食事に関するトータル的なアドバイス
をさせていただきます。

先日、この嚥下・咀嚼サポートサービスをご希望の方から連絡があり、
入院先の病院を訪問いたしました。

ご利用者様は、6月に脳梗塞を患った86歳の男性。
嚥下困難となり、病院ではずっとペースト状に近い食事を召し上がっていましたが
10月末に退院することが決まりました。
介護者である奥様が退院後の食事に不安を抱いているので
相談にのってほしいとのことでした。

まずは、嚥下・サポートサービスの説明をさせていただき、
ご病状の確認をさせていただいていたのですが
少し困ったことに…。
『はーとさんは、嚥下困難の食事をお弁当の形で提供してくださるんですよね??』
と。

大変申し訳ありません!!
今現在、配食の形でのご提供ができていないのです。
現在のサポートサービスの内容をご説明させていただくと、
レトルトの嚥下食等は、病院の管理栄養士様からのアドバイスの下、1週間分ほど購入済み、
しかも退院に向けて栄養指導も受けておられるとのこと。

さてどうしましょう。

と話を伺っていると、奥様は、レトルトの食事だけではなく、
今後はミキサーも購入して、
出来る限りご自身で食事を用意したいとのご希望をお持ちでした。

それならお力になれるかもしれません!
嚥下サポートサービスの会員になっていただく事を勧めさせていただきました。

実は、ご自分でペースト状のお食事をご用意するのは、結構大変なんです。
実際に作ってみると、
どの程度ミキサーにかければよいのか?
とろみ剤は何を使ったらいいのか?
どのくらいの硬さがいいのか?など
わからないことが出てくると思います。
また、たくさんの種類の料理を作るのも手間がかかって大変です。
スーパーで売っている市販の商品や栄養補助食品を利用することで
奥様の手間を減らすことができます。

嚥下・咀嚼サポートサービスでは
このようなご不安にも相談に応じさせていただきます☆

奥様は、退院後はとりあえず購入済みの嚥下のレトルト商品を使いながら
ご自身でやってみるとおっしゃっていました。
その商品がなくなる頃にまた相談させていただきくことをお約束させていただき、
嚥下・咀嚼サポートサービスの会員になっていただきました。

嚥下困難の方の場合、介護される方はとても不安が多いこと思います。
特に、介護者が配偶者様の場合、その方もご高齢なケースが多いです。

はーと&はあとでは、そのような方のために、管理栄養士が専門的な立場でサポートさせていただきます!
もちろん、各専門の他職種の方と連携が不可欠。
摂食・嚥下連絡票というものを用いて、連携をとって参ります。

お困りの方がおりましたら、まずはお気軽にご相談くださいませ☆


先日京都栄養士会の勉強会に参加してきました。
テーマは『嚥下困難食の調理実習』。

ゲル化剤とミキサーゲルという商品を使っての調理です。

食材を軟らかく煮て味付け
→ミキサーやフードプロセッサーで細かくする
→ゲル化剤などを入れて軽く撹拌
→形を整えて放置
→切って盛り付け

というプロセスです☆

ゲル化剤(ソフティア2)を使った料理
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ミキサーゲルを使った料理
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はーと&はあと 管理栄養士 寺田満里子

こんにちは!めでぃ京都の寺田です。
台風も過ぎ、秋の気配を感じ始めましたね!
今日はバイクを乗っていると少し肌寒く感じました。
季節の変わり目は体調を崩しやすいので風邪をひかないよう気をつけましょう!

さて、先日一人の看護師様から嚥下困難な方のご相談がありました。
『病院でペースト食を食べているのですが、
自宅での食事確保ができていないのに自宅に戻ることになったのです。
ペースト食を用意してもらえますか?』
本当は配食してもらえたらうれしいんだけど・・・とのことでしたが、
今年から開始した嚥下・咀嚼サポートサービスの説明をさせていただくと
会員になってくださるとのこと。
さっそくご入院先の病院に訪問させていただき、ご本人様のご様子を
確認させていただきました。

80歳代の女性。介護者は旦那様です。

入院前は旦那様の介護のもと、常食を食べておられたのですが、
1か月半ほど前、発熱、誤嚥により入院となりました。
それ以来病院では、1200kcal、五分粥、ペースト食、水分補給はポタージュ状のとろみをつけておられます。
食欲はあり、いつもほぼ完食。
200kcalの補助食品もしっかり摂っておられました。
病院からは、嚥下機能の低下もなく、
徐々に形態を刻み食に変更していくことを念頭にいれてよいのではとのこと。
在宅での主治医の先生とも相談させていただき、
退院後もまずは入院中と同じ形態ものを用意させていただくことになりました。

翌日すぐに退院されるので
すぐにご用意できるレトルト商品のセットと、
病院で出されていたものと同じ200kcalの補助食品、
水分につけるとろみ剤、
後は不足カロリーを補うためのペースト状のサンプルをご用意させていただきました。

退院初日。
きちんと食べていただけたか旦那様にお電話に確認すると、
問題なく食べておられたとのこと。

よかった・・・。

主治医の先生も看護師様もケアマネージャー様も
とりあえず一安心です。

後は、一日1200kcal摂取していただけるように、
ご購入いただいたもの以外にスーパーで買える卵豆腐やプリンやゼリーなどの商品をご紹介をさせていただいて、
食べる姿勢やスピード(とにかく焦らないように!!)に気を付けていただくようにとお伝えしました。

それから約一週間後、
『ぺースト食は今の所順調なので一度刻み食を試したい』と連絡がありました。
主治医の先生に確認し、ちょっと早いような気がするが大丈夫だろう
と判断していただいたので、さっそく刻み食でのお届け。

翌日様子を伺うと、無事食べられたとのこと。
主治医の先生にも報告し、刻み食へ移行か決まりました。
退院後、1週間という早さでの移行ですが、
現在も、刻み食で継続中です。

介護者である旦那様は、奥様の介護にすごく一生懸命で、
一刻も早くぺースト食から刻み食への移行を希望されておられました。
また誤嚥するかもしれないというリスクを心配し、
スタッフとしてはもう少し時間をかけてから刻み食に移行してもよいのでは?
という雰囲気ではありました。
しかしこの方と主治医の先生との信頼関係は強く、連携がとれている環境だったので
旦那様の意志を尊重し、早めに刻み食へ移行することができたのではないかと感じています。

とはいえ、まだ誤嚥のリスクがないわけではありません。
今後も連携を取りながら
今後は常食を召し上がっていただけるよう
サポートしていきたいと思っています!


はーと&はあと 管理栄養士 寺田 満里子

こんにちは。めでぃ京都の宮川です。
先日の台風は驚きました。
こんな時期に台風?!ホントに来るの?!と思っている間に、雨がバラバラ振って、その後風も強くなり、バイクも飛ばされるかと思いました。
利用者様も怖かった、といっておられる方がありました。
特に1人暮らしだと家がガタガタなって心細いことだと思います。
でもそんな時でも休まずにお食事と安心をお届けに伺います★

さて、嚥下咀嚼サポートサービスが始まって、3ヶ月ほどたちました。
少しずつご相談が増えてきています。
私も、2名の方を担当させていただいています。
今回はそのうち1名の方の話です。

80代の男性で奥様と2人暮らしです。
最初は奥様からのお電話でした。
奥様、腰を痛め食事準備が負担になってこられ、食の細い主人の分だけでも、と配食の試食を申し込まれました。
健康食の試食を1食持って初めてお伺いしたのが5月です。

奥様が迎えてくださいました。
ご主人は奥様に呼ばれて私がお持ちした試食を見に来られました。

見たご様子、かなりのやせ型の方。
ご主人は、試食をチラッと見られ、「多いなぁ、食べられへん」と一言。
「しんどい」と言って、すぐに奥に戻られてしまいました。
奥様も試食のご飯の量(普通盛りで200g、中茶碗1杯)を見て、
「これならお父さんの1日分ねぇ・・」と。

え?!普段の食事量、どれだけ少ないんですか?!と思い、お聞きしてみると、
1食あたり、ご飯は小鉢(お浸しを盛るような)に1杯、お芋の煮物やゴマ豆腐等の惣菜1人前以下、スキムミルク入りフルーツジュース1杯程度。
これを1日3食と、間食にどら焼きを時々。
おそらく1000Kcalとれているかとれていないか・・

ご主人は好き嫌いも多く、奥様も困りきって、半分諦めも入っている様子です。
配食もこれなら食べれないし、いらない、と言うに決まっている、と。

身長約170cmに体重約40kgと、BMI13台と、やっぱり「やせ」です。
介護保険は申請中で、まだサービスは受けておられずです。
病院は嫌いで全然行っていないようです。
が、先日久しぶりに行って、エンシュアリキッド1日2缶処方されていました。
でも味が合わず飲んでいない状況。

このままだと、栄養不良で命も危険と思いなんとか相談に乗りたいとお伝えし、低栄養の方への補助食品を利用してみたらいかがか、とサポートサービスの提案をしました。
奥様「そうねぇ、それが食べれたらいいものね」とサポートサービスの会員になられました。

それから、何回かお電話や訪問をさせていただき、本人の嗜好をお聞きし、奥様と相談し、いろいろサンプルの補助食品を試していただきました。
が、冷たいもの嫌い、ゼリー嫌い、レトルトおかずもまずい、ジュースも味が普通のと違ってまずい、甘いものもあまり好きな方ではない。

あれもこれも嫌。
ということで、提案した補助食品は尽くお口に合いませんでした。

ご本人に何が何でも聞かねばと思い、もうじゃあ、何が食べたいですか?と聞くと、
「好物のウナギかな。あとはスキムミルクを入れて自分で作っているジュースはおいしい」と。
でも好物のウナギ味の高カロリーの補助食品は口に合わずでした。

ウナギはウナギで買ってきて時々食べてもらうことにし、
普段の食事をもう少しなにかプラスしていただけないものなのか・・

原因がなんのか、をつきとめるのが一番と助言をいただきましたが、この方の原因は、いまひとつ分からずです。

7月になり、再度訪問し、ご本人にとにかくいろいろ食品名を挙げて、これなら食べれそうですか?と片っ端からお聞きしてみました。

すると、「カロリーメートなら前食べてたし食べれるかな」という回答。

よかった食べられそうなものがあった!
ご自分で近所のコンビニには行かれているので、カロリーメートを買ってきて1日に食事の時に1本ずつ食べていただくように約束しました。

これでしばらくおいてまたお電話しようと思います。
このご主人は結局補助食品の利用はなしですが、相談サポートは継続してさせていただきます。

サポートサービスのメインは補助食品を利用していただくことではなく、食生活の相談です。
相談の結果、その方に合った方法で、食生活が豊かになり、健康状態が維持できれば、これほどうれしいことはありません。

この方のように“食べない”方への相談は、配食サービスのご利用の方では、途中でサービスが停止してしまうので、あまりありませんでした。なので戸惑いました。

もっともっといろいろな方のそれぞれに異なる相談を重ね、経験を積みたいと感じています。

関係機関の方へもまだまだ十分に周知はできていないので、徐々にしていくつもりです★


はーと&はあと 管理栄養士 宮川曜子

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