食事療養のサポートを現場から発信

ご主人頼りにしていますよ

こんにちは。めでぃ京都の宮川です。
梅雨だというのにお天気で暑い日が続きますね。
・・と油断していたら、先日、突然雹混じりの夕立にあってしまいました。
ちょうど事業所に訪問していたので雹にはあたらなかったのですが、事業所を出ると道路が川のようになっていました。
その日は川の中をそろそろと運転して帰社しました。

その夕立にあった日の前日。
新規の相談で、あるご高齢のご夫婦を訪問しました。奥様が配食をご希望されています。

「こんにちは!はーと&はあとの宮川です。」
ご主人が迎えてくださいました。

「おうおう、ありがとう、待ってました、聞こうと思ってたんやわぁ、
実はなぁ、足が本当にむくんできてしまってなぁ、やっぱり食事が問題かと思ってなぁ、
これはどや、あれはどや、・・云々」
と、早速奥の冷蔵庫や戸棚から食品を持ってこられました。

展開が速く少々面食らってしまいましたが、ゆっくりお話を伺いました。

奥様は退院されてから1週間。よく話される気さくなご主人に対し、物静かな方で、少し認知もあるようです。
奥様の診断名はネフローゼ症候群。
多量の蛋白質尿がある為、血液中の蛋白濃度が下がり、血管内の水分が血管外にしみ出て浮腫が起こります。
食事は、腎臓に負担をかけないよう、蛋白質や塩分を控えたものが基本になります。

退院後、お食事の準備はすべてご主人がされています。
といってもご主人、家事全般苦手なようで、食事の準備はできあいのお惣菜や、レトルトを買ってきて温めるくらいのようです。おかず好きな奥様は、ご主人の準備したものは全て召し上がっておられます。
そうこうしているうちに、入院中はほっそりしていた奥様の足がみるみるうちにむくんできてしまいました。
ご主人これはなんとかしなければと思い、はーとに相談してくださいました。病院で栄養指導は受けておられませんでした。

さて、出てきます。ボンカレー、インスタント味噌汁、お惣菜盛り合わせ、鯖の塩焼き等等。全て塩分のきついものばかりです。
お魚やお肉の量も多く、蛋白質も多く摂っておられます。

ご夫婦と一緒に、塩分の表記を見て、ひとつひとつ確認していきます。
「こんなにも塩分があったんやなぁ」「そやなぁ」「鯖一切れ食べてまうなぁ、これも多いんですなぁ」とご夫婦。
ちなみにインスタント味噌汁は減塩表記があったにも関わらず、1人分で1.6gも塩分がありました。
通常の味噌汁でも1人前1.8g程度です。

はーとの配食は、夕食にご利用してくださることになりました。
ご主人が調理するのは難しい為、朝食はパン、昼食は今召し上がっているおかずをご夫婦で半分にし、インスタント味噌汁は控えていただくよう、ご飯はエネルギー確保の為にしっかり食べていただくよう、お伝えしました。

この調子で継続されれば、むくみはひくはずです。
ご主人、「そうかそうかそうか、わかった、やってみよう」と言われました。

奥様の為にご主人やる気です。頼りにしています。でも無理しないで下さいね。

ご訪問中、奥様の笑顔は一度もなかったので、
次私が伺った時は、ぜひ笑顔を見せていただけるよう、力いっぱい応援させていただきます。


はーと&はあと 管理栄養士 宮川曜子

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