食事療養のサポートを現場から発信

ことば・伝え方って大事です

こんにちは、めでぃ京都の藤本です。
栄養士のみんなが冒頭で大地震についてコメントしていますが、私も同じ思いです。
阪神大震災の時、私は小学1年生だったので、その時のことを鮮明に覚えてはないのですが、
今回の規模はそれ以上。
しかもあの津波。
もう、自分の思いをことばにすることも難しいです。
毎日毎日ニュースを見る度に心が痛くなります。
節電、募金。
今、自分にできることを精一杯しようと思います。

さて、そんな毎日で、私の心はなんだか折れそうになっていたのですが、
「頑張らなくっちゃ」と思う出来事がありました。
ケアマネージャー様から「お食事のことで話を聞いてもらいたいんだけど」とお電話があり、H様のお宅に訪問したときのことです。
昨年から利用が始まっていたH様。
病院の栄養士様から退院後の食事療養のために紹介していただき、カロリーと塩分を調整したお食事を利用していただいてます。
訪問して、H様のお話を伺います。
「もう、この味ない食事なんとかならへんのか」
「食べようとすると吐き気がする時もあるけど我慢して食べてるんや」
切々と思いを述べてくださいました。
なんでこんなもんしか食べられへんのや…と涙ぐまれる時もありました。
でも、ご自分の糖尿病のこと、病気があるからこの食事が必要なこと、ご自身でわかっておられました。
「この病気やから仕方ないんやけどな」とも言われました。
そんなH様、最近の血糖値は安定しており、お医者様からもお褒めの言葉をもらったとのこと。
本当に頭が下がる思いでした。
我慢してでも一生懸命お食事を続けておられるH様の頑張りの成果だと思います。
だからこそ、涙ながらに「なんとかして欲しい」と訴えられるH様の気持ちに応えたいと思うのですが…
ケアマネージャー様からは、糖尿病は安定しているが、心疾患もあり、こちらは気をつけておかなければならない状態と聞いています。
H様には塩分を控えたお食事が必要なのです。
それを私もなんとか伝えたくて、何度もお話ししましたが、
力量不足です。伝えきれませんでした。
結局、一度主治医の先生と相談して、先生の許可が出てから食事を変更するか決めることになりました。

味ない、おいしくない。
特に栄養コントロール食を食べていただいている方から聞くことばです。
「おいしいもの」ではないのです。
それでも体のために、これからの生活のために、必要なものなのだと納得していただくことが私たちの使命なのだと思います。
(前回のブログでも同じようなことを書きましたが)

伝え方って大事だと本当に思います。
ことば・伝え方で人の心を喜ばすことも悲しますこともできる。
だからこそ、ひとつひとつのことばに責任を持って、
大切なことをしっかり伝えられる栄養士でありたいと思います。

こんなに頑張っておられるH様や他にもたくさん頑張っておられる利用者様がおられます。
そんな皆様を励ましたり、時には一緒に悩んだり、話を聞いたりして、
利用者様の側にいられる栄養士に!
頑張らなくっちゃ!!です。


はーと&はあと 管理栄養士 藤本祥代

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