食事療養のサポートを現場から発信

活力の元は・・?

こんにちは。めでぃ京都の宮川です。
急に蒸し暑くなりましたね。
この暑さでひぃひぃ言っているので、夏本番が思いやられます・・。
でもはーとの利用者様はご高齢者がほとんどです。
私よりもっとしんどいはずです。
食欲がなくて脱水になったり、もともとのご病気が悪化したりしないかと心配です。
配送員からの日々の報告や、栄養相談のお電話の内容等であがってくる小さな要因を見逃さないように、気をつけていかねばならないな、と思います。

さて、今回は、先日伺った新規の方の話です。
H様、87歳の男性の方です。現在は独居です。

“現在は”というのは、奥様がご入院中だから。
もともとは奥様が配食を利用してくださっていました。

奥様は肝臓や腎臓、その他内臓疾患をもっておられ、在宅での食事療養が必要でした。
それで栄養コントロール食を用いて療養のサポートをさせていただいていました。

奥様のご利用当初、ご主人H様の反対はものすごいものでした。
「わしが作る!弁当なんていらん!」
なんて頑固な方だろう、と思ったのを覚えています。

奥様のお体のことを考えて、と次男嫁様と三男嫁様(3人の息子様がおられます)の説得で、H様もようやく納得されたという経緯でした。

しかし奥様はしばらくしてご入院されてしまいました。
その後、お一人になられたおうちで、ご主人どうされているのかな・・時々気になっていました。

そして半年程たった先日、次男嫁様から、
「H様に食事を届けてほしい。今回の食事利用に関しては、納得しているので」とご連絡がありました。

ほんとに・・?
半信半疑で、H様宅に訪問し、H様とお話しました。

以前と比べると、お元気がありませんでした。
その理由を尋ねると「家内が良くないから」と。

しかし「わしはまだ死ねん、家内を送ってからだ」と、強い気持ちをもっておられました。
性格もあるのでしょう。

奥様がご入院されてから、最近は1日おきにされていますが、毎日お見舞いに行かれていました。
でも、それがしんどい時があり、血圧があがりめまいが起きたり、食事も以前に比べバランスが悪くなったり、体重も減少しているようでした。

ということで、「これではいかん!」と自ら配食をご希望されたとのことでした。

配食以外にも気を付ける点として、野菜不足を補う為に野菜ジュースでもいいのでとっていただき、体重減少しないようおやつにバナナを食べるようにお勧めしました。

ずっと気持ちを張っているのはしんどいので、うまく休んでくださいね、とお伝えしました。

尊敬する100歳近くの民謡の師匠目指して、ぼちぼちやっていくで、とH様。
実は趣味で民謡の研究をされているとか。
最後にご自分のパソコンで作った民謡集をいただきました。

「おもしろい年寄もいるもんだってまた誰かに伝えてくれな。」
一部紹介します。下の写真です。

こんな民謡集が何枚も何枚もありました。
この趣味と奥様への思いがH様の活力の元だったんですね。

現在週に3回の夕食の利用が始まっています。
買い物で重い物を買ってくる回数も減らせ、野菜もバランスよくとれ、満足とH様。

奥様の為にも無理せず、お元気にお家での生活を続けていただきたいです。
その手助けができると思うととてもうれしく感じます。


はーと&はあと 管理栄養士 宮川曜子

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