食事療養のサポートを現場から発信

明暗分かれて、複雑な心境

こんにちは。北摂管理栄養士の島田です。

1点を争う日本シリーズも終わり見事ソフトバンクホークスが優勝しました。
おめでとうございます。悲願の優勝!
(優勝キャンペーンとかで携帯料金タダになってほしい)

7戦ともに、息の詰まる展開が多くファンならずとも
ストレスのかかる試合ばかりでしたがほんの少しの差で明暗分かれるものですね。
(スポーツの醍醐味です)

さて、今日は一ヶ月ちょっと前からご利用いただいている
I様夫妻のお話です。

ご主人が糖尿病性腎症でDrから
「そろそろ透析の準備をしないとだめだ」といわれ
なんとかそれは回避したいと申込みをいただきました。
訪問すると奥様も糖尿病で数値は夫婦ともに悪く
食事もそれまでは外食やお惣菜が多く、自炊をする回数は
めっきり少なくなっている状態でした。

朝が弱く10時ごろに起きられて食事をとり
1日2食+間食の食生活スタイル。これまで食事に
気をつけたことがなかったが、さすがに透析は・・・と腹をくくり
とりあえず一ヶ月間頑張ってみたいと意欲は非常に高かったI様です。

状態としてはご主人の腎機能低下のスピードが早く
クレアチニンが3月時点で2.25だったのが6月で2.85、9月で3.69
と上昇していました。(とても早いスピードで悪化している
これは間に合わないかも・・・と嫌な感じがしましたが)
なんとか抑えたいとのご希望とご本人達の生活状況も加味して
毎日の夕食を配食で、朝と間食を自炊と補食でまかなってもらい
経過をみていただくことになりました。

今後のこと(透析導入など)も考えて、できれば今の内に
一度腎臓専門の先生に診ていただくことをお勧めしましたが
なんでも
「昔から近所の町医者で診てもらっているから他で検査するのは
 失礼にあたるし、今は食事でなんとかしたい」といわれ受診には後ろ向きで
しかし、数年前からの検査結果を出してきては
「よく見ると前から数値は高かったのに指導はなかった
 もっと早くいってくれればよかったのに。
 いよいよ透析か!という手前まできてしまった」と非常に後悔も
こぼされていました。
もちろん、糖尿の奥様にも栄養コントロール食で療養していただきつつ
自宅での薄味を徹底してもらいました。

ただ、よくなる可能性は非常に低く、難しい状態であることは
担当の介護相談員さんにお伝えし、ご本人のご期待に沿えないかもしれないことを
ご了承いただきました。

結果悪い予感の方があたり、配食をスタートした2週間後の検査では4.3とさらに上昇
最新の結果では4.8まで上がりDrからも透析の説明を受けに行くように指導され
「気力がなくなった、どうしていいかわからない」と相談を受け
先日一ヶ月後の相談訪問に伺ってきました
(訪問で透析の必要性と準備のことや、他の透析治療中の方のお話をお伝えし
 少し気力が回復され元気になっていただけましたが、相談らしい相談は
 できず、慰めるのが精一杯でした)
ただ、一緒に利用いただいた奥様の方は血糖が非常に安定し
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)も7.8から6.9と下がっていました
奥様は療養がうまくいき、ご主人はうまくいかず
明暗を同時に見ることになり、非常に複雑な心境でした。

透析導入後も療養は続けていくといっていただき
現在も継続いただいているI様夫妻。
なにかの形でご主人にも明を示せる日を目指して
サポートに取り組んでいきたいと思います。

はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

今年一年の北摂の様子は
『食事療養をお届けするのだ』でもご紹介しています。ご覧ください。

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