食事療養のサポートを現場から発信

減量じゃなくて増量計画★

こんにちは。管理栄養士の宮川です。
今年もあとわずかですね。夏が過ぎて秋になったと思ったら、もう冬で、年末のせわしい時期になってきました。
関係機関の方へ、年末の挨拶に伺うと、その事業所との1年のことが思い出され、1年って早いなあと感じます。
あっというまに過ぎていくのでぼんやりしていられませんね。

先日、ケアマネさんより、健康食を利用中のお客様のことで相談がありました。

そのお客様は、もう4年程もはーとの食事を利用して下さっている、I様。
80歳代、女性の方です。私の入社以前から、毎日夕食を使ってくださっています。
配送員ともとても仲良し。よく話は聞いている方です。

ケアマネさんからの相談は、だんだん体重が減ってきているからなんとかできないか?という内容。150cmほどの小柄な方。
体重は、35kgあったのが、だんだんと減って、今は32kg。BMIは14.2。
血液検査ではアルブミンや総蛋白は問題ないのですが、かなりの低体重です。

ケアマネさんといっしょに訪問して、何かよい方法を考える事になりました。

さて訪問。
I様はとってもきままで、おしゃべり。生活リズムも気ままです。
あまり人からヤイヤイ言われるのが嫌な方です。
ふんふんと聞いていたら、はぐらかされて話がすすまないので、まとめながら話をしないといけません。

私とケアマネさんの訪問に、「食事の事でしょ?食べてますよ!今日もね・・」と話を始められました。

「I様、今ね、はーとさんからの食事は全部食べれてる?」の質問に、
おかずは2回に分けて食べてるとの答え。ご飯は半分程残しています。

「朝ごはんは?」の質問には、
「前はパンを食べてましたけどね、でもね、お腹すかないんでね、最近はあんまりね、でもねちょっと聞いて・・」と言い訳が。

やはり、以前から食事量は減っていました。I様は言い訳をしますが、事実です。
朝も食べたり食べなかったり。
昼はお菓子や果物とか。その日はコーンフレークでした。
牛乳は1日1回は飲んでいるようでした。
近所の人も心配して、ウィダーインゼリー等を買ってきてくれているようです。

まとめると、I様の1日の食事は、
はーとの健康食1食+牛乳+ウィダーインゼリー+お菓子や果物。
1000Kcalもとれていません。
これでは、あまり運動しないからといってもカロリー不足です。

「でもお腹すかないんですよ、これで私はいいんです、血液検査もいいでしょ、ね」とI様。

「いやいや、Iさん、30kgきったら、入院ですよ!!」とケアマネさん。
「入院しない為にもっとちゃんと食べてください!!」と私。

I様は、おうちが大好き。絶対入院したくありません。
この言葉が決めてでした。

「そぉお・・病院は絶対嫌・・」と、I様。しぶしぶ納得をされました。

夏ぐらいまでは33kgあったので、まずは33kgを目指して、体重を戻していくことになりました。
目指せ+1kg!

食パン1枚食べるか、もしくは、ウィダーインゼリーを1日2本にする、ということを目標にしてもらいました。

ケアマネさんと2人食べてくださいね!と言って帰ってきました。
あとは配送員より食べるように声かけをしてもらいます。

栄コン利用者への相談や栄養指導では、減量の話をすることが多いのですが、在宅の高齢者では、低栄養予防の話も多くでてきます。

幅広く相談にのれる管理栄養士になる為、日々進化しなければ!

はーと&はあと 管理栄養士 宮川 曜子

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