食事療養のサポートを現場から発信

食べない理由は?

こんにちは。
管理栄養士の宮川です。

先日の休日に北野天満宮に梅の花を見に行ってきました。
七分咲きくらいでしたが、つぼみと花があり、とてもいい感じでした。
曇りだったのがちょっと残念です。
写真もあまりきれいに撮れませんでした。実物はきれいなんですが!


さて、2月よりお食事を再開してくださったご夫婦がいます。

70歳代のこのご夫婦は、息子様と、3人お住まいです。
ご主人は糖尿病、奥様は認知症です。
ご主人の糖尿病は、ヘモグロビンA1cは6.0%前後とコントロール良好です。
なので、食事療養というより、介護負担減の為、ご利用されていました。

奥様の介護は、昼間は息子様仕事で不在の為、ご主人がされています。
夏の暑い時期は食事作りがかなりの負担でしたが、
その夏が過ぎ、一旦食事を停止されていました。

半年ほどたった今回の再開は、奥様がご主人の作った食事をあまり食べてくれなくて、
困っている、という理由でした。
食べてくれないのは、歯がないから噛めないという事のようです。

デイサービスでは、ほぼミキサー状。これは全部食べられます。
在宅では、ご主人が食材をハサミで切ったり、やわらかく調理し、介助をされます。
が、食べるものと食べないものがあるのです。
家でのご主人の介助だと、少し甘えもあるかもしれません。


今回ご主人は常食で、奥様は刻み食で、再開です。

3日ほどは、奥様は刻み食で食べてくださいました。
ところが、1週間ほどでお電話すると、「食べてくれへんのやわぁ、あかんかったみたいやね」とご主人。

見た目が何か分からないので食べないかも、という心配もあったのですが、
そうではないようです。
奥様の担当のケアマネさんからも、ご主人を助けてあげてください、と言われています。
(ご主人は自立されているのでケアマネさんはついていません)
どうしよう、と思いました。

一度会って話を、と、伺いました。
ちょうどご主人はうどんを作って、奥様に食事介助をされているところでした。
「うどんなら食べよる」とご主人。でもうどんばかりだと偏ってしまいます。
今のところ体重減少はありませんが、低栄養になったらいけません。

ご主人と話していると、食べる食べないは、好き嫌いが原因のようでした。

そこで、献立をみて食べられそうな献立の日は、はーとの食事をお持ちし、他の部分はご主人の少し作ったものと、別の商品を組み合わせてみてはどうか、と提案し、そのようにやってみることになりました。
奥様はご自分では献立を選べないので、ご主人が選びます。

「これならいけるかもしれん、とりあえずはこうしてやってみよう」と、ご主人と頷き合って、家を後にしました。

しばらくしたらお電話で様子を聞いてみようと思います。

初回の訪問時も感じましたが、とても、奥様思いで、良いご主人です。
認知の為、時々暴力等も奥様はふるわれるようですが、もう慣れたし大丈夫や、と、ここまで来られるのに、時間はかかったのかもしれませんが、しっかり受け止めておられます。

話していてもサバサバとした性格で、ストレスや介護疲れを全く感じさせません。
あまり人に頼ったりすることも少ないんじゃないかと思います。

私達にまた声をかけてくださって、頼ってくださって、よっぽどの事なんだろうと思います。
ご夫婦にとって少しでも助けになれば、うれしい限りです。

そのための相談員として、管理栄養士として、またよろしくお願いします!!


はーと&はあと 管理栄養士 宮川 曜子

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