食事療養のサポートを現場から発信

前向きな指導へ

こんにちは、京都管理栄養士の松政です。

クリニックでの栄養指導のお話。
50歳代、女性、糖尿病、脂質異常症のK様。
数ヶ月前に、他院から転院されてきた方です。

なかなか血糖コントロールが良くならないからと転院されてきました。
8%台だったHbA1cが少しずつ、下がってきています。現在7.3%。

ただ、「頑張りたい」、「下げたい」という思いと「食べたい」、「甘いものを一杯食べたい」という思いの葛藤がよく起こります。
分かっているのに、なかなか実行ができないというジレンマです。

この方は、今まで甘いものが大好きでした。
菓子パン、洋菓子、和菓子、あればお腹一杯食べてしまい、ご飯の代わりにお菓子でもいいくらい。
最近は、甘いものの摂取は完全にはなくなっていませんが、お腹一杯食べるということはなくなりました。
でも、先日「この制限が一生続くんですよね・・・」とネガティブ発言。
せっかく下がってきているのに、ヤバイなと思った私は、
「K様は、5年後、10年後、どうなりたいんでしたっけ?」と質問。

すると、
「合併症にはなりたくない」、「足は切りたくない」、「すごく長生きしたいとかではないんですが、家族に迷惑をかけたくない」と答えられました。

栄養指導が始まった当初、よくネガティブ発言がありました。
その時に、将来のことについて話したことがありました。
その思いを思い出してもらいました。
そして、「制限ではなく、いつのまにか自分の習慣になっているように、少しずつ変えていきましょうね」と伝えました。

そうです、何十年もの習慣をすぐに変えることはとっても難しいです。
でも、意識が変われば、行動、習慣も変えることができます。
そのために私たちがサポートします。

今回K様は、自分にできそうなことを目標にされ、帰っていかれました。
また、最近のK様の変化は、ご自分で考えることができるようになられました。
「先生がこうおっしゃっていたのは、こういうことですか?」「じゃあ、こうすればいいのですか?それならできそうです。」と。
ネガティブ発言があるものの、ポディティブ発言もしっかり出てきています。

そう、そんな風に患者様や利用者様が前向きになれる指導、相談を心掛けたいです。

はーと&はあと管理栄養士 松政千佳子

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