食事療養のサポートを現場から発信

こんにちは。めでぃ京都の宮川です。
東日本の大地震が起きて数日たちました。
テレビのチャンネルはほとんど地震のことです。
病気の人やお年寄りはどうしているのか、赤ちゃんは大丈夫か、心配です。
家族や友人がいる人はどんなに心配かと思います。
早く復興作業が進むよう願っています。

さて、4月より現在私の担当している南区が、辻本の担当に変更になります。
従って、利用者様の引継ぎをしています。
3月は出会いと別れの季節ですね。

その引継ぎで先日一緒にT様のお宅に訪問してきました。
T様はお1人暮らしの70歳代の男性の方です。
小柄で笑顔がとてもチャーミング(というと失礼かもしれませんが)な方です。
お電話だと伝わりにくい方なので訪問でフォローが必要です。
担当変更の挨拶にも、そうか、ありがとうな、と笑顔を見せてくださいました。

ケアマネさんの紹介で、1月から、食事療養目的で週3回利用してくださっています。
塩分を控えないといけないご病気なのですが、とっても濃い味好き。

塩分控えめの栄養コントロール食です。大丈夫かな、と心配でしたが、
まぁ薄いけどがんばって食べてるよ、
と言われていたので、様子をみていたところ、
1ヵ月後、検査結果が少し上がっていました。

なんで?!
口数の少ない方なので、あまり話されません。

2月になり一度訪問してみました。でもよく分からない・・・

配食以外の食事が問題?
ひととおりお惣菜の選び方等お話しました。
そして最後に食事の味には慣れたかお聞きすると、
やっぱり薄いな、と。

そうですよね、でもお醤油とかかけずに食べてくださっているんですよね、
確かそういわれていましたよね、と私がお聞きすると、

『いやね実は缶詰足して食べてるよ』とT様。

それじゃ意味がないです!

その缶詰、塩分2.5gくらいありました。
数値が上がっていた原因です。

私も気付きませんでした。
聞き方がよくなかったです。お醤油限定じゃありませんでした。

ご高齢の方と話す時は、人にもよりますが、確認の為に前にお聞ききしたことでも、もう一度お聞きした方がよいと感じました。
こちらの思い込みで話てはいけません。

反省しました。

T様には、お身体の為にすぐに缶詰をプラスするのはやめていただくようにお話しました。
せやな、とT様。でも少し心配です。

こんな様子ですが、T様お食事のお届けをやめずに続けて下さっています。
ご病気のことがお不安な気持ちが少しみえます。

T様、担当が変わりますが、ちゃんと見てますから!
サポートは続けさせていただきます!


はーと&はあと 管理栄養士 宮川曜子

こんにちは☆北摂の大都です(^^)ノ

先日、高槻市のあるケアマネージャーさんより、ある相談がありました。

『心不全、腎不全、糖尿病あり、認知あり。おかゆは食べるが、味のついたものを食べない。吐き出してしまう。脱水も繰り返し、介護者が困っている。なんとかならないものでしょうか・・』

味がないものを吐き出すということは聞きますが、
「味のついているものを吐き出す!?」

これはちょっと大変な症例です。

私に何ができるのか?少し戸惑いながらの訪問になりました。

相談者はFさま。ご主人のご両親、Fさまのお母様と同居されています。
義父母(ご主人のご両親)、お母様とも認知症があります。
義父母は認知症があり、他人を自宅へ入れると混乱をされるということで
Fさまのお友達、という設定での訪問です。

お義母さまは糖尿病があるので、本来は栄養コントロール食を召し上がって頂きたいところですが
お義父さまと違うものを出すと混乱をされるということから、健康バランス食を主食、主菜の調整をしてもらっての利用開始となりました。

問題はお母様。心不全、腎不全、糖尿病あり、認知あり。おかゆは食べるが、味のついたものを食べない。吐き出してしまう・・・
検査結果を確認すると尿素窒素は68とかなり高め。カリウム値は低値、貧血あり。

味のついているもの、塩味も甘味もダメ。食べるものはおかゆとバナナと蒸かしさつま芋、お刺身はごく少量の刺身醤油を落として。
蒸し野菜はなんとか・・
甘いゼリーなどは「苦い」と言って吐き出すとか。
う~ん・・これはちょっと難題。
尿毒症による味覚異常でしょう・・

はーとのお弁当では対応できないですね。
とりあえず、味覚異常が腎機能低下でも出ることを説明し、
少しでも必要エネルギーを確保するために味に影響しない油類を使うことを提案。
まずは少しでも食べてもらえるように・・
糖尿もあり油類はダメだと思っていたFさまは、マヨネーズやオリーブ油を使うことが意外だったようです。ましてや揚げ物なんて・・

ここまで話をすると、Fさまの表情が明るくなりました。

「あれもこれもダメだと思っていたので、すごく気持ちが軽くなりました。お料理しても食べないからつい、点滴や経管で・・ってなって。食べてくれないから作り甲斐がなかったですし。何をどうすればいいのか、わからなかったんです。味覚異常は認知だけではなかったんですね・・
ちょっと、いろいろ試してみようと思います。」

しっかり食べてもらえるようになってからタンパク質制限・カリウム制限をするとして、まずは食べてもらうこと最優先。

私もこの言葉で救われた気がします。
何ができるのか?と不安でしたが
私の話で、これだけ気持ちを軽くしてもらえたのかと思うと、
私の気持ちも軽くなりました。

翌日、Fさまからお電話がありました。
『お好み焼きが好きな母だったので、お好み焼きを作って食べさせたら
一枚の半分は食べてくれたんですよ。』

味が薄いのは問題ないので、とりあえず食べて貰えればね。

お義父さま、お義母さまは問題なく美味しく召し上がって頂いたと。
何よりです☆


これで少しでもFさまの介護負担が軽減できれば幸いです。


はーと&はあと  管理栄養士 大都宏子

北摂の様子は『もっと☆めでぃ北摂ブログ』でもご紹介しています。こちらも覗いてみてくださいね~!

こんにちは。めでぃ北摂の島田です。

春がすぐそこまで来ているはずなのに
まだまだ引きこもりたい寒さが続きますね。
と、いうわけでもないのですが最近はまっている番組があります。
それは、ホンマでっか!?TV(ご存知の方も多いでしょう)

話しのネタの信憑性より話題性が重視されていて
事実と異なることもありますが話しのネタは非常におもしろいです。

先日の番組である心理学者の先生がおっしゃっていました
「ダイエットするには、4人ぐらいの知人に私はダイエットする!と宣言したほうが
 継続しやすい」らしい、ほんとにらしいそうです。(ホンマでっか!?)

でも、クリニックでの栄養指導や在宅での栄養相談に関わっていると
なるほど、そうかも!という場面にちょくちょく出逢います。

食欲自体が本能的欲求であるのに、病気のためいろいろと制限しないと
いけない食事療養。ストレスもかかり、頭で理解していてもなかなか
継続をしていくことは難しいです。

先日お伺いした豊中にお住まいのTさまもその一人かもしれません。
持病のリウマチから糖尿を発症され腎症となり
かかりつけの先生からはかなり厳しい制限を指導されています。
病院の管理栄養士さんからも食事の指導を受けられましたが、なかなか実践できず
その管理栄養士さんからの紹介で、はーとを利用いただくこととなりました。

娘様家族と同居されているのですが外出やお誘いも多く
ちゃんと食事療養に向き合ったことはなかったとお話しされていました。
制限は厳しく、いろいろと実践しないといけないことはあったものの
最優先として
1.塩分の摂りすぎを少なくし
2.カロリーを確保しつつ体への負担を減らすために
3.しばらくは遠方への外出を控えていただくようお願いしました。

話しが進み、「娘様には、Tさまが腎臓病で食事制限が必要なことをご存知ですか?」
とお聞きしたところ
「いや、あまり詳しくは話していないの。
 病院の先生にも、ご家族の方は一度も来院されないですね~とこぼされてしまったの」
という状況を教えていただくました。

(あまり娘達には迷惑をかけたくない)という親心でしょうか。
(う~ん、わからないことはないですね。でも、でも)

「一度お話しされたらいかがですか。一緒に通院のときに同席されるだけでも
 いいですし、先生から一度お話しを聞かれるといいと思いますよ
 僕からも食事のことでしたら、いつでもお話しに来ますので。」とお願いしました。

制限が多い食事療養を継続するには、やはり近くで支えてもらえる人が必要です。
もちろん僕たちでできることはお手伝いしますが家族の協力・理解が得られれば
最高です。

別の利用者さまで糖尿の方は、ご友人とお茶しにいっても
「わたし糖尿だし、甘いものは勧めんといてな~」と周知して間食を控えています。

ホンマでっか!?の心理学の信憑性はさておいても
周りに相談・周知することって目標達成に非常に効果的なんでしょうね。

機会を見つけてTさまのご家族ともご面談していきたいと思います。


はーと&はあと 管理栄養士 島田天心


今年一年の北摂の様子は
『もっと☆めでぃ北摂ブログ』でもご紹介しています。ご覧ください。

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