食事療養のサポートを現場から発信

こんにちは。
FFS事業部の柴田です。

さて、今回は嚥下・咀嚼サポートサービス商品ランキングです!

今回の商品は、
キューピー優しい献立シリーズ UDF区分2(歯茎でつぶせる硬さ)のうち
おかずになるシリーズです。

エントリー商品は次の6品です。
●パンプキングラタン
●鮭と野菜の炊き合わせ
●すき焼き
●貝柱のかきたまあんかけ
●肉団子と厚揚げの和風あんかけ
●エビと貝柱のクリーム煮
●肉じゃが

一袋あたり100g。
カロリーは35~100kcal程度、
塩分0.3~0.9g程度
蛋白質は2.4~5.1g
です。

ランキング結果は次の通りです。
  
第1位 エビと貝柱のクリーム煮
 理由…エビの風味がよく、口たりなめらか。そして美味しい!
      
第2位 貝柱のかきたまあんかけ
 理由…貝柱の風味がよい。おかゆとも相性がよさそう。

第3位 パンプキングラタン
 理由…南瓜とミルクのバランスがよく、食べやすい。硬さもちょうどよい。

第3位 鮭と野菜の炊き合わせ
 理由…やさしい味で生姜風味がよい。味のバランスがよい


今回の商品は、比較的どれもたべやすい物でした。

ホタテ、エビなどの海鮮風味や生姜風味が
好評のようですね!


『風味』とありますが、
『五感』について少しお話ししたいと思います。

私たちは、食事する時、
五感をフル活用しています。

風味は、『嗅覚』にあたります。

五感とは、
味覚(塩辛い・甘い・苦い・酸っぱい・辛い)
視覚(色鮮やか、盛り付けが綺麗!美味しそう!)、
嗅覚(風味、香り)
触覚(歯ごたえ、舌触り、温かい・冷たい)
聴覚(食事の時の音…サクッ!パリパリ!)

年齢を重ねるにつれて、
その感覚が低下するので
美味しさを感じにくくなります。

高齢者向けの食事を考える時
つい味を濃くすることを考えてしまいがちですが、
実はそれだけではなく、
風味、口当たり・見た目・歯ごたえなど
他の五感を刺激して美味しさを増す工夫も
とても大切です。
そして、楽しい雰囲気の中で食事をすることも
食欲に関する大切な要素です!

嚥下・咀嚼困難な方のために食事が必要になった時、
刻んだりミキサーにかけたりするのは手間がかかる、見た目が悪い
という印象がありますが、
今は、様々な既製品も発売されて、その手間を省くこともできます。
盛り付け方や器を工夫して見た目を良くしたり、
風味のよい商品を選ぶなどして上手に利用することができれば
バリエーションを増やすこともでき、
食べる方も食事を用意する方にとってもうれしい食卓になると思います。

はーと&はあとの嚥下咀嚼サポートサービスの会員様には、
担当管理栄養士が嚥下・咀嚼困難な方向けの商品の選定や
栄養に関するアドバイスをさせていただきます。

詳しいサービス内容に関しては
嚥下・咀嚼サポートサービスをご覧くださいませ☆

ファシリティーフードサポート事業部
管理栄養士 柴田 満里子

こんにちは、京都管理栄養士の辻本です。
暑いですねぇ、嫌でもこの言葉が出てきてしまいます。
体力作りをして、この夏を乗り切らないとっ!


さて先日、透析患者さんを対象に集団栄養指導をしてきました!
8年ほど前から、入院・外来の透析患者さんへ透析食を提供させていただいている医院さんで、年に数回栄養指導しています。

今回、導入期の方には、『透析中の食事療法の大切さ』を、
維持期の方には最近リンの過剰摂取が問題点だとお聞きし、『リンの管理の重要性』を、伝えてきました。
足元の悪い雨の中の栄養指導となりましたが、全員で12名の患者さんが参加して下さいました。

維持期の方にとっては復習となる内容でしたが、
『透析中の食事療法の大切さ』としては、透析治療+自己管理(服薬・食事)がとても大切であり、
合併症予防として
①食塩・水分のコントロール
②カリウムを摂り過ぎない
③3大栄養素の調った食事をする
をポイントにお話しました。

『リンの管理の重要性』としては、
リンを少しでも減少させるなら…、
この食材を食べるならこちらを選んだ方がリンが少ない…、
以外にこんなものにもリンがたくさん…、
などなど、私もリンについて勉強したり、管理栄養士のメンバーに相談したりして、お話しました。
十分な透析時間をかけることも1つの方法ではありますが、体内に入ってくるリンは全て食事からであるため、食事の管理が必要です。
どの食材にも含まれている、リンやカリウムの管理はなかなか難しいものがあります。

栄養指導の最後に、「ちょっと良いですか?」と後ろの方から。
患者さんからの質問かな?と思っていると、声の主は医師でした!
何を言われるのだろう…?と内心ドキドキしながら、お聞きすると、
入院患者さんはリンの数値が大変安定しているそうです。逆に低いくらいで安定しているとのこと。
外来患者さんになるとリンの過剰摂取が目立つようです。
それって配食を毎日昼・夕食べているから、安定されているんじゃないですか?と。

配食ってやっぱりスゴイ★と思えた瞬間でした。
透析以外の疾患であっても、退院後自宅に戻ると病状が悪化したりすることは多いにあります。
それを防ぐためにも、『目安量を自分自身で知っておく』『自分自身で調節する』ということはやはり自宅で食事療養していくにあたって必要不可欠です。

ぜひ、はーと&はあとからお届けするお食事で、ご自身の病状に適した目安量の確認を行って下さい。
そして一緒に病状の維持・改善につなげていきましょう★


はーと&はあと 管理栄養士  辻本 実希

こんにちは。
京都の管理栄養士の宮川です。

暑くなってきました。
梅雨ですが今週は、雨の日も少なく、走りやすいです。
でも紫外線が気になります・・
曇っている日でも、油断禁物です!

さて、今回も再開の方の話になります。
最近、なんとなく再開の方が多い気がします。

夫婦2人でお住まいだったのですが、昨年ご主人が亡くなられ、今はお1人暮らしです。

この奥様の配食の利用は、3年程前。
その後はご主人のみ利用されていたのですが、ご主人の入院とともに配食は停止し、
連絡をとることもなくなっていました。1年以上ぶりの再開のお電話でした。

実は、ご主人もそうだったのですが、奥様も腎臓が悪いです。

今回の再開の相談は、主治医の先生に「カリウムが高い」と言われた為です。

訪問して様子をお聞きしました。
「先生にそんなこと言われてなぁ、どうしようかと思って電話したんやぁ、来てもらって悪いねぇ、1人になったし娘にも迷惑かけれんしなぁ」と奥様。

ご主人が亡くなり、ご自分の時間をもてるようになりました。
娘様に迷惑をかけず、家で過ごしたい、という思いがあります。

ずっとご主人の食事療養にもお付き合いされているので、腎臓の食事療養にはかなり詳しいはずです。

が、お聞きすると、消化器系の病気もあり、胸やけして、食欲がなかった為、バナナばかり食べていたり、もらいもののピーナツを食べていたりしたそうです。

ピーナツは、成分表で、落花生(乾)で調べると、カリウムが740mg(/100g当たり)もありました。ちなみにバナナは1本だいたい360mgです。
思った以上にピーナツもカリウムが高い!

それが原因でしょう。
カリウムが5.3になっていました。
(でもその前の検査では6近くになっていたよう・・)

食事でなんとかするように言われているので、カリウムの薬は出ていません。

バナナやピーナツ(は、食べてしまった為もうないとのことです)は、やめて、食事からカロリーをもっとしっかりとるようにしてもらいました。
「バナナはせやなぁ、先生も言うてたわぁ」。

胸やけで食べれない時は、ゼリーや缶詰めの果物を使ってもらいます。
カロリー不足は、腎機能を悪化させます。

「そおかぁ、食べたらあかんと思ってたわぁ」。
ご主人の相談の時にもカロリー不足に気をつけるように、ってお伝えしましたよ。

年齢も重ねてらっしゃるので、やっぱり、その都度お伝えしないとなぁ、と感じました。

配食は、油ものも控えるように言われているので、塩分・蛋白調整食(油の使用が多くなります)ではなく、塩分調整食で再開です。

朝食でたんぱく質の量は調整してもらい、様子をみていきます。

病状を維持できるよう、食事の面からまたサポートさせていただけることを嬉しく思います。
またよろしくお願いします!


晴れ間の紫陽花もきれいですね~♪


管理栄養士
宮川曜子

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