食事療養のサポートを現場から発信

こんにちは。FFS事業部管理栄養士の柴田です。
急に暖かくなりましたね!

さて、4月からクリニックの栄養指導を担当させていただくことになりました。
今まで宮川さんが担当していたクリニックです。
事業部が変わってから栄養指導する機会が減っているので
久しぶりの栄養相談はすこし緊張しました。

相談者は45歳女性、150㎝、74kg、脂質異常症です。
今回で2回目の栄養相談でした。

まずは挨拶をかわし、
普段の生活の様子を伺っていきました。
が、申し訳なさそうに一言、
「話をする前に言っておかなければならないことがあるんです」と。

「前回の目標に、レコーディングダイエットに取り組む」と決めていたのに
1か月もしないうちに挫折してしまったというのです。

レコーディングダイエットとは、
毎日食べたものをすべて記録し、自分で何をどれだけ食べたのかを自覚することで
食生活の改善を図る方法です。

日記やブログを書くことがすきだったり
記録が好きな人、マメな人であれば
レコーディングダイエットはやりやすい方法ですが
そうではない人にとっては少し大変なようです。

「この3か月は体調も悪かったし、
主人や息子のことで毎日バタバタしているから
、記録するとなるとちょっと大変で続けられなかったんです。」
さらに
「『食事が乱れたら栄養士に怒られるかな』と考えてしまって、正直に書けなかった」
とおっしゃっていました。

それであれば、レコーディングダイエットは向かないかもしれませんね。
正直に書いていかないと、自分で何を食べたのか把握できませんし、
なによりも継続するのがストレスになって食事療養が嫌になってしまいかねません。

割り切って違う方法を探す事にしました。
食事の問題点を伺っていくと
「夜ご飯を食べ過ぎているように思う」とのこと。

息子さんの帰りが遅く、さらに食べ盛りなので
食べごたえのあるものをたくさん作ってしまう。
そして余ったら「もったいない」と感じて
ついたくさん食べてしまうようでした。

この方は、BMI32.8。
まずは体重を減らしていく必要があります。

しかし夕食の食べ過ぎは皮下脂肪の蓄積を招きます。
ですから、まずは夕食の改善をすることを提案しました。

まずは、
●自分の分を取り分ける。
●息子さんが残しても、余り物を食べない。
●余り物は翌朝やお弁当、翌昼に食べること。
●野菜多めのおかずを作る。
そして
●体重を毎朝計る。

これらの事を目標にすることにしました。

「余ったらもったいない」の気持ち一つが
ご自身の体重に影響しすからね☆

今はコレステロールが高いだけですが
動脈硬化を招く要因が増えない様
今のうちに食生活の改善と体重コントロールを成功していただきたいです!

そのためにも、その方が継続できる目標設定が大切です。
継続できるかを見極められるように
提案した時の相手の反応にも敏感になっていきたいと思いました。

管理栄養士 柴田満里子

こんにちは、京都管理栄養士の辻本です。
バイクに乗っている背中を照らしてくれる太陽が温かくてホッコリとしますね◎
居眠り運転に注意の時期です。


さて、先日訪問したY様。87歳・男性。
糖尿病が悪化し、入院するべき数値ですよ!と医師から指導があったとのこと。
でも頑固でなかなか聞き入れのないY様、在宅で様子を見ることになったそうです。
担当ケアマネージャーのS様より、「今やっと奥様が危機感を持ち始めて連絡をくれたから、訪問してみてもらおうかなぁと言われたんです。行ってみて下さい!」と連絡がありました。

早速訪問させていただくと、かなり病識は薄い様子で…。
血糖値が空腹時で366、HbA1cは9.0。これは、かなり高い数値です。
Y様はいつから糖尿病になったかなんて知らない。先月から言われ始めたくらい?とのん気な様子。
今までも定期的に血液検査は受けておられます。きっと病状から目を背けておられたのではないかと思います。
糖尿病は自覚症状がないから怖いんですよね。
幸い、腎臓の機能の数値は、まだ問題なく正常値で安心しました。
サポートしますので、今気付いたこの時に、療養を開始しましょう!とお話し、無理のない範囲から。療養のスタートです!!

Y様の口から、「これくらいやったらできるわ」と。
休肝日はまず週1回(日曜日)つくること、今は果物をやめること、を目標に約束しました。
食事の利用は、本当は毎日の昼食・夕食をしっかりと食べていただきたいところでしたが、少し負担に思われたようで、毎日の夕食を利用することとなりました。
訪問後にケアマネージャーのS様にも報告しています。みんなで共有した目標です★

Y様は、すぐにでも病状改善の結果が出てほしい様子でしたが、
まずは1ヶ月後の検査結果を見てみること、そしてその後も療養は継続していく必要があることを話しました。

今までは好きなものを好きなだけ食べてこられたため、少し我慢の必要な所もありますが、好きなものを少しずつ、この先も長く食べていくためにも、今はしっかりと療養しましょう。
糖尿病とも、長く付き合っていく必要があるんですから、良いお付き合いをしていきましょう。
ご家族からは奥様・息子様、介護関係からはケアマネージャーのS様、配食からは私が!
みんながサポートの仲間だということは理解していただけたことと思います★
ここからがスタートですよ!!


はーと&はあと 管理栄養士  辻本 実希

こんにちは。管理栄養士の宮川です。
先週まで満開だった桜、あっというまに散ってしまいました。
これからは新緑です。高野川沿いの通勤がまだまだ楽しみな季節です。


さて、先日から、サービスをご利用いただいている糖尿病の方の話。
60歳代の女性の方でご主人とお2人でお住まいです。
糖尿の合併症で、視力低下、以前脳梗塞を起こされ、車椅子での生活をされています。

京都に引っ越してこられるまでは、毎日レストランでお食事されていました。
血糖値は300、400はザラ。
ヘモグロビンエーワンシーに至っては10%台を推移という状況です。
インスリンの打ち忘れもありました。
病識は、お2人とも、かなり低いです。

今回、引っ越しの為、レストランが近くになくなり食事の確保ができなくなるので、ケアマネージャーに紹介され配食を利用になられました。
「主人は料理できないの、だから配食を使いたい」と、ご本人。

今までレストランで食べていたお料理からすると、薄味で量も少なくなりますよ、とお伝えすると、「いい、大丈夫」と言われ、お届けがスタートしました。

レストランで食べていたのが、すっかり配食に切り替わる事になったんです。
朝食や、間食のアドバイスもしましたが、それだけでも血糖値は絶対下がるはず、と思い、次回の検査結果を待っていました。


その後しばらくして様子を聞きました。
すると、ご主人より、「残してるねぇ・・」と。

急いで訪問しました。ご本人、「お腹すかないの」と。

話を伺うと、朝ごはんをかなりしっかり食べるようです。
その量は食パン2枚にバター、ジュースを300~400ml。
野菜は、食べるように伝えていたのですが、食べていません。
シリコンスチーマーまで用意してくれていたのに!

なので、昼はお腹がすかず残し、夕も少し残しているよう。
夕食後、朝まで何も食べないので、お腹がすき、また朝ごはんをしっかり食べてしまう状況。

糖尿病や肥満症の方に、朝はしっかり、夕は軽めに食べましょう、と指導しますが、度が過ぎては、高血糖の原因になります。

お2人に、夕食を全部食べて、朝までお腹がすかないようにして、朝のジュースはお茶にかえるよう、伝えました。
が・・

「でも、朝はしっかり食べる方なの。ジュースも飲みたいの」とご本人、聞いてくださいません。

話していると、少し精神的な疾患もおありなのでは、と感じますが、診断はされていないようです。

ケアマネージャーに相談していた時に、
「“透析は絶対嫌!”って言ってるので、そのあたり伝えてあげて」と言われた事を思い出しました。

そこで、「でも、朝はしっかり食べる方なの。ジュースも飲みたいの」と、繰り返す本人に、
「血糖が上がると、腎臓が悪くなって、透析になりますよ、
そうなると、週に3回も病院に通わないといけないですよ!」と、伝えました。

すると、「透析は絶対嫌!それならジュースやめてお茶にする」と、ようやく約束してくださいました。

透析の一言が効きました。
ケアマネさん、ありがとう。
ケアマネさんに連絡しておいてよかった。

この方にとってのささる言葉はこれだったんですね。

今後の関わりをどうしていくか少し不安です。
ケアマネージャーやその他関係機関と情報を共有して、協力しながら、ご本人とご主人に、意識をもってもらうよう言い聞かせていくしかないのかと思います。

あれを食べるな、これをやめろ、とばっかり言う管理栄養士と思われていると思います。
そうじゃないんです、量の問題なんですよ。
血糖が安定するまで、サポートさせてください。


はーと&はあと
管理栄養士 宮川曜子

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